2008/06/28

やるじょん、確かにそう聞こえた。
ところがその男は、やるじゃん、と言ったようだった。
僕は男にどうも、と言って軽く会釈をしたが、
そのときにはもう僕の頭の中は北朝鮮の事で
いっぱいだった。

2008/06/24

人生をおいしく作るためのレシピ。

材料、たくさんの希望と、ほんの少しの絶望。

2008/06/23

昔すきだったあの娘の幸せを願うように、

地球から何光年も離れた星に住んでいる
見た事もない宇宙人の幸せを願う。

平和とはそういうことだ。

2008/06/19

自由だ!!

結局、人生なんて喜劇だ。
しかめっつらで必死に舞台を
見てくすりとも笑わない、
それこそ悲劇ではないか。

2008/06/15

ある夜に

お母さんに、また会えるよね?

彼女はそう言うと、僕の胸に顔をうずめて
泣いた。
僕はそれになんて答えたら良いかわからなかった。
もう二度と会えない事がわかっていたからだ。
彼女の肩越しに窓のほうへと目をやると
カーテンの隙間から差し込む月明かりが、床を這って
僕たちのすぐ近くまで来ていた。

僕はなんだかその光が彼女をどこかへ
連れて行ってしまうような気がして、
ただ強く彼女を抱きしめた。

2008/06/12

ある昼下がりに

降り出しそうな灰色の雲を眺めながら、
スコッチをグラスに注いで、
マッチを擦ると、

タバコに火をつけた。
僕はリュックに詰め込んだ思い出を
少しずつ食べて旅を続けた。
そうしなければとっくに飢え死にしていたに
ちがいない。

2008/06/10

誰かが言った。

金持ちはかわいそうだ。
空腹という人生で最大の美徳を
感じることがない。

曲がりくねった道をゆく

僕は頭の中に突然浮かんだ
ニーチェやキルケゴールやカフカやゲーテの言葉をくずかごに放り込むと、
スピッツの曲をかけて、その中の一節をノートに書きとめた。

お金がない人に誰かを愛する権利なんてない

そうでしょ?

カオリは僕にそう言った。僕は眠たそうな目をこすりながら
うん、そうだね、と言って少し濃いコーヒーを一口飲むと、
でもさ、と一言置いてから言葉を続けた。

カオリの言うことは確かに100パーセント正しいけれど、
本当に正しい事を言うのってつまらないことだと思うんだ。
世界に誰もいなくなった夜、僕は昔好きだった女の子や、
親友の事を想って泣いた。
一枚のコインは人生の縮図である。

2008/06/07

はやく書いてしまおう、

と僕は思った。そう思って真っ白な紙とペンを用意したところで、
僕はなにも書くことが無いことに気がついた。始めから僕には
書くことなんてなにも無かったのだ。何か書かなければという
あせりだけが、真夏の蚊のようにブンブンと音を立てながら、
僕の頭の中で旋回していた。

2008/06/06

あなたはなにもわかっていないのよ
と彼女は言った。
 僕 はなにもわかっていないのかもしれないな、
と僕 は思った。

2008/06/05

きまりました、ロッテ、私は

僕は頭の中に突然浮かんだ
ニーチェやキルケゴールやカフカの言葉をくずかごに放り込むと、
本棚からゲーテの本を取り出して、その中の一節をノートに書きとめた。
みゅーじっく いず ごっど。

2008/06/03

やれやれ

「やれやれ」

僕は言った。

2008/06/02

oasisを聞くほど希望は無いけど、

radioheadを聞くほど絶望していない、
そんな今日この頃。

結局のところ

                  人生ってそんなもんだよね。

おもしろきこともなき世を、
               
                  おもしろく。
そういえばこの前、海の中でバナナフィッシュ見たよ、バナナフィッシュ。
see more glass.